令和6年度 徳島大学病院 病院指標

この病院指標は、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成したもので、当院の特徴と急性期医療の現状をご理解いただくことを目的としています。

DPCとは、ひとことで言えば、急性期入院医療に係る包括支払い制度です。入院中に最も医療資源(人、物、お金)を使った傷病と診療内容(手術・処置等)によりDPCコード(診断群分類)が決定されますが、そのコードごとに1日あたりの入院費が設定されており、入院日数に応じて入院費が決定するしくみとなっています。この制度下の病院については、入院診療データを厚生労働省に提出することが義務付けられており、このデータを使用して今回の指標を作成しました。

現在公開している病院指標は、令和6年6月1日~令和7年5月31日の期間に当院を退院したDPC症例を集計対象として作成しています。ただし、「血液培養2セット実施率」と「広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率」の対象期間については、令和6年10月1日~令和7年5月31日としています。また、労災保険、自動車賠償責任保険、自費等の医療保険請求をしない診療行為が存在する症例は集計の対象外となっています。

※患者数が10件未満の各種項目については、個人情報が特定されるのを防ぐため、数値ではなく-(ハイフン)で値を表示しています。

病院指標
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
医療の質指標
  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率

病院指標

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

対象期間中に退院された患者さんの年齢を10歳刻みで示しています。
入院日時点での年齢で、90歳以上の患者さんについては年齢区分90~に一括しています。

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 996 506 503 726 1149 1724 2774 4262 1860 210
当院ではハイリスク妊産婦や新生児の治療、先天性疾患や若年層のスポーツによる怪我等の手術、難病の治療等が多いことから、退院患者の約40%は、50歳代までの患者となっています。これは、令和5年度DPC評価に係る調査「退院患者調査」(厚生労働省)診断群分類の集計全体の0~60歳の患者割合の32.2%より高い割合です。
60歳代以上になると、消化器・呼吸器・循環器系の疾患が多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

診療科毎かつDPCコード毎に症例数を集計し、症例数の上位5つを公開しています。指標に示されるそれぞれの項目に関しては、以下の通りです。

DPCコード:診断群分類を表す14桁のコードで、病気と治療方法等の組み合わせでDPCコードが決定されるため、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
DPC名称:どのような病気と治療方法の分類かを表します。ここに示す薬剤名は、商品名ではなく一般名称で表しています。
平均在院日数(自院):該当する症例で入院した患者さんの在院日数の平均値です。
平均在院日数(全国):厚生労働省より公表された全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。
転院率:該当する症例のうち、当院から他の病院に転院することとなった患者さんの割合です。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050XX9910XX 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査(一連の検査について) 左心カテーテル 等 212 3.16 3.07 0.00 70.33
050070XX03X0XX 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 等 179 5.87 4.47 0.00 65.07
050050XX0200XX 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術(その他) 心臓カテーテル法による諸検査(一連の検査について) 左心カテーテル 等 158 4.61 4.18 0.63 71.11
050210XX97000X 徐脈性不整脈 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 心臓カテーテル法による諸検査(一連の検査について) 左心カテーテル 等 57 10.09 9.59 5.26 78.53
050070XX99000X 頻脈性不整脈 手術なし 50 3.48 5.64 4.00 66.70
循環器内科では、狭心症や心筋梗塞に対するカテーテルを用いた検査・治療入院、不整脈に対するカテーテルアブレーションやペースメーカー交換、電気的除細動の入院症例が上位となっています。カテーテルの手術は主に手首からの局所麻酔で行われるため、体への侵襲が少なく在院日数も短くなっています。病気の特性上、急な症状の出現で診療や治療が必要な場合も院内の関係部署と連携し、迅速に対応しています。
呼吸器・膠原病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX9910XX 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法 等 125 3.50 3.03 0.00 70.26
070560XXXXX00X 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 46 18.33 14.93 6.52 55.85
040040XX99040X 肺の悪性腫瘍 手術なし 化学療法ありかつ放射線療法なし 等 38 16.26 8.16 7.89 66.82
040110XXXX10XX 間質性肺炎 経気管肺生検法 等 31 8.94 10.66 3.23 68.71
040040XX99041X 肺の悪性腫瘍 手術なし 化学療法ありかつ放射線療法なし 好中球減少症 等 28 21.43 13.08 0.00 70.46
呼吸器・膠原病内科では、肺癌に対する検査・薬物療法、指定難病である全身性エリテマトーデスや多発性筋炎・皮膚筋炎等の膠原病に対する治療、間質性肺炎に対する検査の入院症例数が上位となっています。肺癌に対する薬物療法を始め、すべての入院患者さんに対して事前にカンファレンスで検討した内容を患者さんと共有し、共同意思決定の下、最終的な治療方針を決定しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100XX01XXXX 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 等 344 2.58 2.57 0.00 67.99
060020XX04XXXX 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 等 109 8.22 7.45 0.92 72.55
060340XX03X00X 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術 等 77 8.06 8.88 6.49 73.23
060010XX04XXXX 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 内視鏡的食道粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 等 40 7.18 7.39 0.00 67.40
060050XX97X0XX 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他) 等 39 9.44 11.14 5.13 72.79
消化器内科では、大腸ポリープや胃癌、食道癌の内視鏡手術の症例を多く行っています。また、胆管結石や胆管炎に対するステント留置術の症例も上位となっています。その他、肝癌に対しては栄養血管に塞栓物質や抗癌剤を詰める塞栓療法、マイクロ波やラジオ波を用いた局所療法を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280XX991XXX 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的腎生検法 等 22 7.32 6.01 0.00 52.41
110280XX9900XX 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 20 11.95 11.35 10.00 58.05
110260XX99X0XX ネフローゼ症候群 手術なし 18 24.44 19.53 0.00 53.78
110280XX9901XX 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 人工腎臓 その他の場合 等 10 13.60 13.75 0.00 66.80
110280XX02X1XX 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 人工腎臓 その他の場合 等 - - 33.81 - -
慢性腎臓病や難治性腎疾患等に対する診断や治療法を決定する腎生検、薬物療法の導入、透析を含む治療を行う症例が上位となっています。腎不全に対する透析導入、ネフローゼ症候群や急性・慢性腎炎に対する免疫抑制療法、アフェレーシス療法は高度かつ専門性の高い医療です。他科入院の維持透析症例、緊急透析症例に対しても血液透析をはじめ高度な腎不全医療を行い、他科診療のサポートを行っています。
内分泌・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007XXXXXX1XX 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) インスリン製剤(注射薬に限る。) 等 48 12.17 13.77 0.00 61.98
100120XX99XXXX 肥満症 手術なし 20 13.05 13.35 0.00 43.25
100180XX99000X 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 17 6.47 5.35 0.00 62.94
100202XXXXXX0X その他の副腎皮質機能低下症 13 4.92 8.86 0.00 40.92
10006XXXXXX1XX 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) インスリン製剤(注射薬に限る。) 等 11 15.00 12.60 0.00 66.91
内分泌・代謝内科では、2型糖尿病や1型糖尿病に対するインスリン導入や食事・生活指導を行う教育入院、また肥満症の症例に対する減量目的の入院を多く行っています。副腎腫瘍等においてホルモン過剰の有無を調べるための検査入院も上位になっています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030XX99XBXX 非ホジキンリンパ腫 手術なし ポラツズマブ ベドチン 等 28 19.29 12.23 7.14 73.54
130010XX99XCXX 急性白血病 手術なし ブリナツモマブ 等 17 34.59 27.68 5.88 51.82
130030XX99X4XX 非ホジキンリンパ腫 手術なし リツキシマブ 等 16 10.13 8.65 12.50 74.38
130030XX97X50X 非ホジキンリンパ腫 保存血液輸血(1回目) リツキシマブ+フィルグラスチムあり 等 14 37.43 27.53 0.00 71.36
130010XX97X2XX 急性白血病 保存血液輸血(1回目) 化学療法 等 13 48.23 35.63 7.69 53.62
血液内科では、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの悪性腫瘍の化学療法、造血幹細胞移植を多数行っています。あらゆる血液疾患に対応し、治療も種々の化学療法、放射線療法を行っています。急性白血病や非ホジキンリンパ腫に対する化学療法が上位となっていますが、造血幹細胞移植や多発性骨髄腫の治療にも力を入れています。また、他科、多職種と協力してチーム診療を行い、良好な治療成績をあげています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010110XXXXX40X 免疫介在性・炎症性ニューロパチー ガンマグロブリン 等 55 14.95 15.45 9.09 62.87
010130XX99X4XX 重症筋無力症 手術なし ガンマグロブリン 等 30 11.80 15.11 3.33 63.93
010170XX99X00X 基底核等の変性疾患 手術なし 13 14.15 14.97 15.38 73.08
010040X099000X 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし - - 18.68 - -
010080XX99X0X1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 15歳以上 - - 15.94 - -
脳神経内科では、慢性炎症性脱髄性多発神経炎・多巣性運動ニューロパチー・重症筋無力症・多発性筋炎等に対する大量免疫グロブリン投与、基底核等の変性疾患、髄膜炎・脊髄炎に対する検査及び治療が上位になっています。また脳卒中センターとして急性期脳卒中に対する治療も実施しています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163XX03X0XX 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 等 58 10.24 10.18 3.45 77.93
050080XX0101XX 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 胸腔鏡下弁置換術(1弁) 中心静脈注射 等 26 16.65 20.84 19.23 67.81
050163XX02X1XX 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(その他)) 中心静脈注射 等 14 17.07 18.74 14.29 70.14
050050XX0101XX 狭心症、慢性虚血性心疾患 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 中心静脈注射 等 13 17.23 21.11 7.69 66.85
050070XX01X0XX 頻脈性不整脈 肺静脈隔離術 等 11 8.64 10.35 9.09 74.27
心臓血管外科では、大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術の入院が多く、従前の手術に比べ、体への負担が少ないのが特徴です。病態によっては、切除を行う場合もあります。その他、大動脈弁狭窄症に対する弁置換術や狭心症に対するバイパス移植術、不整脈に対する低侵襲手術が上位になっています。
食道・乳腺甲状腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010XX010XXX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 等 147 11.10 9.77 0.68 64.37
090010XX02XXXX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 等 99 4.81 5.50 0.00 60.47
060010XX99X40X 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 化学療法ありかつ放射線療法なし 等 44 24.98 8.61 6.82 68.07
090010XX99X4XX 乳房の悪性腫瘍 手術なし パクリタキセル 等 33 2.97 3.64 0.00 51.52
100020XX010XXX 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術(切除)(頸部外側区域郭清を伴わない) 等 32 6.84 7.90 0.00 58.72
食道・乳腺甲状腺外科では、乳癌の手術や化学療法、食道癌の化学療法の症例数が上位となっています。食道癌治療に関しては、副作用に迅速に対処するため、術前化学療法を入院で行っています。甲状腺癌の手術症例も増加しています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX02X0XX 肺の悪性腫瘍 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 等 163 10.59 9.82 1.84 70.07
040040XX9910XX 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法(仮想気管支鏡を用いた場合) 等 59 2.49 3.03 0.00 74.37
130030XX97X00X 非ホジキンリンパ腫 リンパ節摘出術(長径3cm未満) 等 13 6.77 7.82 0.00 57.69
040030XX97XXXX 呼吸器系の良性腫瘍 胸腔鏡下肺切除術(部分切除) 等 11 8.55 8.44 0.00 56.27
040040XX97X00X 肺の悪性腫瘍 胸腔鏡下試験切除術 等 10 8.30 11.12 10.00 68.00
呼吸器外科では、肺癌の手術目的の入院症例が最も多くなっています。呼吸器の手術は胸腔鏡による手術を標準としておりますが、ロボットを使用した手術も行っています。その他、肺癌の診断、肺悪性リンパ腫の手術で入院となる症例が多くなっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080XX991XXX 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 その他のもの 等 97 2.34 2.45 0.00 71.20
110070XX03X0XX 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 等 70 8.71 6.81 0.00 76.11
110080XX01XXXX 前立腺の悪性腫瘍 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 等 68 12.97 11.11 0.00 70.97
11001XXX01X0XX 腎腫瘍 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術支援機器・7センチ以下) 等 58 12.47 10.12 1.72 64.31
110070XX99X20X 膀胱腫瘍 手術なし 化学療法 等 25 15.04 8.64 0.00 69.92
泌尿器科では、1泊2日で行う前立腺生検の入院が一番多く、前立腺癌や腎癌に対してはロボット支援手術を数多く行っています。その他、膀胱癌に対する経尿道的手術や化学療法の症例も上位となっています。
消化器・移植外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060040XX99X5XX 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし ベバシズマブ 等 111 5.93 4.33 0.00 62.75
06007XXX9904XX 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン塩酸塩+オキサリプラチンあり 等 106 6.48 5.84 0.94 73.03
060040XX99X6XX 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし パニツムマブ 等 101 4.61 4.59 0.00 71.07
060035XX99X5XX 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし ベバシズマブ 等 92 5.55 4.42 5.43 69.32
060035XX0100XX 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術(内視鏡手術用支援機器) 等 87 14.39 14.81 10.34 69.21
消化器・移植外科では、胃・大腸・肝胆膵領域に対する最新の化学療法を積極的に行っており、さらに低侵襲手術も組み合わせた集学的治療も積極的に行っています。手術については、体に負担の少ない腹腔鏡手術やロボット手術を取り入れており、術後早期の退院が可能となっています。
小児外科・小児内視鏡外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160X101XXXX 鼠径ヘルニア(15歳未満) 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 等 71 3.04 2.73 0.00 4.24
060170XX02XX0X 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア 臍ヘルニア手術 等 24 2.96 6.85 0.00 2.75
140590XX97XXXX 停留精巣 停留精巣固定術 等 10 3.00 2.96 0.00 2.10
140245XX01XXXX 舌・口腔・咽頭の先天異常 舌小帯形成手術 等 - - 3.02 - -
11013XXX03XXXX 下部尿路疾患 膀胱尿管逆流手術 等 - - 9.11 - -
小児外科・小児内視鏡外科では、鼠径ヘルニア、臍ヘルニア(でべそ)の手術で入院する症例が入院全体の半数以上を占めています。その他の新生児及び小児の外科的疾患手術の多くを小児外科専門医によって行っており、手術件数の半数程度は内視鏡手術で行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020220XX97XXX0 緑内障 緑内障手術(流出路再建術)(眼内法) 片眼 等 198 6.79 4.52 0.00 72.64
020110XX97XXX0 白内障、水晶体の疾患 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 片眼 等 121 3.49 2.49 0.83 71.61
020200XX9710XX 黄斑、後極変性 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 等 102 6.40 5.47 0.00 70.08
020160XX97XXX0 網膜剥離 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 片眼 等 98 8.68 7.53 0.00 57.64
020220XX01XXX0 緑内障 緑内障手術(濾過手術) 片眼 等 77 10.82 8.69 0.00 67.90
眼科では、緑内障、白内障、黄斑疾患、網膜剥離等に対する手術症例が上位となっています。また、徳島県内DPC医療機関全体のDPC眼科系疾患(白内障を除く)のうち、約9割の症例が徳島大学病院での入院となっています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350XXXXXXXX 慢性副鼻腔炎 70 8.40 5.84 1.43 62.43
030150XX97XXXX 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 等 45 7.40 6.68 0.00 61.04
030250XX970XXX 睡眠時無呼吸 口蓋扁桃手術(摘出) 等 34 9.24 8.01 0.00 7.35
03001XXX0200XX 頭頸部悪性腫瘍 頸部郭清術(片) 等 29 18.28 12.45 0.00 68.45
030440XX01XXXX 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 経外耳道的内視鏡下鼓室形成術(上鼓室開放を伴わない) 等 26 7.12 6.06 0.00 47.46
耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、慢性副鼻腔炎、耳下腺腫瘍、睡眠時無呼吸症候群、頭頸部癌、慢性化膿性中耳炎に対する手術の症例が上位となっています。多くの症例に対して外視鏡手術を導入し、慢性副鼻腔炎に対してはナビゲーションシステムを併用した内視鏡手術を行っています。小児の閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、口蓋扁桃摘出術とアデノイド切除術でほとんどの場合、治癒します。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070350XX01XXXX 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術(後方摘出術) 等 120 12.46 9.35 7.50 58.12
070230XX01XXXX 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節置換術(膝) 等 72 22.44 21.38 72.22 73.24
07040XXX01XXXX 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節置換術(股) 等 50 22.12 18.76 46.00 65.84
070343XX01X0XX 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 等 48 21.33 19.60 43.75 57.38
070180XX97XXXX 脊椎変形 脊椎側彎症手術(固定術) 等 43 21.23 20.98 20.93 30.79
整形外科では、腰椎椎間板ヘルニアに対して早期社会復帰可能な最少侵襲椎間板手術である局所麻酔で行う全内視鏡下椎間板摘出術の症例が最も多いです。その他では、股関節症や膝関節症に対する人工関節置換術、腰部脊柱管狭窄症に対する手術、胸腰椎側弯症の手術の症例が上位となっています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080190XXXXXXXX 脱毛症 38 3.18 3.29 0.00 42.13
080140XXXXX2XX 炎症性角化症 インフリキシマブ 等 17 2.00 2.75 0.00 55.41
080010XXXX0XXX 膿皮症 12 10.17 12.98 0.00 62.92
080020XXXXXXXX 帯状疱疹 - - 9.33 - -
080110XXXXX0XX 水疱症 - - 28.94 - -
皮膚科では、脱毛症に対する2泊3日のステロイドパルス療法が最も多く、症例数は前年度より増加しています。その他では乾癬に対するインフリキシマブという生物学的製剤を使用した1泊2日の治療、帯状疱疹、蜂巣炎、水疱症に対する治療入院が上位となっています。
形成外科・美容外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007XX010XXX 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) 等 24 4.33 3.77 0.00 37.75
080006XX01X0XX 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 等 24 7.17 6.92 0.00 82.00
020230XX97X0XX 眼瞼下垂 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 等 18 5.00 2.74 0.00 66.06
080180XX970XXX 母斑、母斑症 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 等 16 3.25 3.79 0.00 8.94
140210XX97XXXX 先天性耳瘻孔、副耳 副耳(介)切除術 等 14 2.79 3.24 0.00 3.21
良性の皮膚・皮下腫瘍の摘出術、皮膚の悪性腫瘍である有棘細胞癌・基底細胞癌手術、眼瞼下垂、母斑の摘出術、先天性耳瘻孔の手術症例が多くなっています。また、他診療科と連携して乳房再建や頭頸部再建などの再建手術を多く行っている他、下肢救済・創傷治療センターや口唇口蓋裂センターを開設して多診療科、多職種で綿密な連携の下で治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230XX99X4XX てんかん 手術なし 長期脳波ビデオ同時記録検査1 等 50 9.26 5.90 0.00 40.08
010030XX990XXX 未破裂脳動脈瘤 手術なし 50 3.04 7.42 2.00 63.06
010030XX991XXX 未破裂脳動脈瘤 手術なし 造影剤注入手技 動脈造影カテーテル法 主要血管の分枝血管を選択的に造影撮影した場合 等 36 3.28 2.86 0.00 66.47
010040X099000X 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 34 10.35 18.68 55.88 65.74
010030XX02X0XX 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術(脳血管内ステント) 等 29 11.55 8.63 3.45 65.52
脳神経外科では、てんかんに対する検査・治療、脳動脈瘤に対する動脈造影カテーテル検査入院・脳血管内手術、非外傷性頭蓋内血腫の検査入院の症例が上位となっています。DPCコードが細分化されており、上表には一部しか表示されていませんが、脳卒中センターを稼働しており、多くの脳卒中症例を受け入れています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010X299X1XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 中心静脈注射 等 88 19.61 23.19 0.00 0.00
140010X199X1XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 中心静脈注射 等 42 10.81 10.60 0.00 0.00
040090XXXXXXXX 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 34 6.53 6.22 0.00 5.74
110280XX991XXX 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的腎生検法 等 25 16.84 6.01 0.00 11.84
14031XX09910XX 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査(一連の検査について) 左心カテーテル 等 20 5.85 4.08 0.00 14.65
当院は県内唯一の総合周産期母子医療センターの機能を持つ施設で、県内の基点病院として、小児科では病的新生児の診療を行っており、上位が低出生体重児(早産児)の治療で、入院全体の約30%を占めています。その他、腎疾患、小児難病、先天性疾患に対する検査及び治療や感染症に対する診療も多く行っています。
産科婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002XXX99X40X 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 化学療法ありかつ放射線療法なし 等 124 3.05 4.07 0.00 61.30
120180XX01XXXX 胎児及び胎児付属物の異常 帝王切開術(選択帝王切開) 等 114 10.32 9.40 0.00 33.81
120010XX99X30X 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし カルボプラチン+パクリタキセルあり 等 112 3.15 4.12 0.00 59.00
140010X199X0XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 81 3.60 6.11 0.00 0.00
120070XX02XXXX 卵巣の良性腫瘍 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 等 73 6.22 5.97 0.00 44.03
産科婦人科では、子宮癌や卵巣癌の化学療法や手術、出生直後の病的新生児で、主に新生児黄疸の治療、ハイリスク妊産婦に対する帝王切開の入院が上位となっています。県内唯一の総合周産期母子医療センターの機能を持つ施設として、高度周産期医療を展開しています。悪性腫瘍の治療については、手術、放射線療法、化学療法を組み合わせた専門的な治療ができる徳島県下の中心的な病院として、周辺施設と連携した治療を行っています。
放射線治療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020XX99X2XX 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし I131内用療法 等 15 7.00 5.83 0.00 51.67
06007XXX9909XX 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu) 等 - - 3.19 - -
040040XX9910XX 肺の悪性腫瘍 手術なし 経皮的針生検法 等 - - 3.03 - -
090010XX99X2XX 乳房の悪性腫瘍 手術なし 放射線療法 等 - - 25.66 - -
060040XX99XAXX 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu) 等 - - 3.21 - -
放射線治療科では、甲状腺の悪性腫瘍に対するI131(放射性ヨード)の内用療法の入院症例が多くなっています。ヨード内用療法とは、甲状腺がヨードを取り込む性質を利用し、放射線を放出するヨードのカプセルを内服する放射線療法です。その他、乳癌・膵臓癌に対する放射線治療や肺動静脈瘻に対する血管塞栓術の症例が上位となっております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

5大癌と呼ばれる胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌の患者数を初発時のUICC病期分類毎及び再発に分けて集計しています。
対象期間中に退院した患者数となっており、同一患者が複数回退院された場合は複数回としてカウントしています。

○UICC病期分類とは
UICC(国際対がん連合)によって定められた①癌の大きさと浸潤(癌が周囲の組織に入り込むこと)の状態②所属リンパ節への転移状況③遠隔転移の有無の3つの要素によって、Ⅰ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4つのステージに分類したものです。

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 119 22 16 86 33 13 1 8
大腸癌 75 73 207 271 45 51 1 8
乳癌 114 164 40 23 54 21 1 8
肺癌 121 49 76 155 14 44 1 8
肝癌 20 47 26 25 22 58 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃がん、大腸がんは、検診で早期発見しやすいがんであり、Ⅰ期は患者さんへの負担が比較的少ない内視鏡や腹腔鏡での低侵襲な治療が可能なステージとなります。大腸がんは当院ではステージの高い重症な患者さんが多く集まり、手術や化学療法など、患者さんの状態に合わせた幅広い治療が行われています。

乳がんは近年、食生活の欧米化や女性の社会進出により増加傾向にあり、当院でも症例数が増加しています。Ⅰ期とⅡ期の患者さんが多く、ステージの高い患者さんは少ない傾向にあります。乳がんの治療法は、局所治療(手術療法と放射線療法)と全身治療(ホルモン療法・化学療法)があります。乳がんのタイプによってこれらを組み合わせて治療します。近年、Ⅱ期前後の乳がんの場合、病巣を縮小してから手術をする術前薬物療法も行っています。

肺がんはⅣ期の患者さんが最も多くなっています。肺癌は大きく非小細胞肺癌と小細胞肺癌の2つに分けられ、これらの分類と病期(ステージ)により治療方針は異なり、その他全身の状態や年齢、心臓や肺の機能、合併症などを総合的に加味して決定されます。

肝がんは治療後も再発しやすいがんであり、他の4つのがんと比べて、初発治療後の再発による入院の比率が高くなっています。肝がんの治療は、外科療法、焼灼療法、肝動脈塞栓療法が中心となっていますが、患者さんの多くはがんと慢性肝疾患という二つの病気を抱えているため、治療はがんの病期(ステージ)だけでなく、肝機能なども加味した上で実施されています。

徳島県の5大がんのがん検診受診率(2022年)は
胃がん(50歳以上過去2年間):37.3%(全国44位)
大腸がん(40歳以上過去1年間):33.6%(全国46位)
肺がん(40歳以上過去1年間):38.4%(全国44位)
乳がん(40歳以上過去2年間):31.6%(全国42位)
肝がん:データなし(「がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針(厚生労働省)」に定められていない)
となっています。
がん治療は早期発見が非常に重要です。積極的な受診をよろしくお願いいたします。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

入院日の年齢が20歳以上で市中肺炎(病院ではなく日常生活を送る中で罹患した肺炎)の患者さんについて、患者数・平均在院日数・平均年齢を示したものです。
ウイルス性肺炎、誤嚥性肺炎、気管支炎、小児肺炎は含みません。重傷度については、肺炎重症度の評価項目(A-DROPスコア)を用いています。
A-DROPスコアは、①年齢(男性70歳以上、女性75歳以上)②BUN21mg/dl以上又は脱水あり③SpO2が90%以下④意識障害あり⑤収縮期血圧90mmHg以下の5項目中1項目該当すれば1点とし、5点満点で評価します。
軽症:0点 中等症:1~2点 重症:3点 超重症:4~5点となり、意識障害がある場合は1点でも重症と判断します。

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 50 13.72 70.30
重症 17 11.88 79.06
超重症 - - -
不明 - - -
肺炎は、高齢になるにつれて重症度が上がる傾向で、当院も70歳を超える高齢者が全体の半数以上を占めます。また、がんをはじめとした基礎疾患によって免疫が抑制状態にある場合は発症のリスクが高まるため、当院では様々な診療科で治療を行っています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 136 18.82 76.76 70.59
当院の脳卒中センターでは、脳神経外科や脳神経内科、救急集中治療部、放射線科などの医師を中心に、各診療部門スタッフが協力して、24時間体制で脳卒中の診断及び治療にあたっています。脳卒中は、発症してすぐに的確な診断と適切な治療を行うことがとても重要であるため、最新の画像診断がいつでも行える体制を整えています。静脈内血栓溶解療法(t-PA)やその他の血行再建術などの血管内治療の他、最新の治療方法を積極的に取り入れ、より低侵襲で効果的な治療を行い、良好な成績を得ています。当院では、毎年100名を超える入院がありますが、発症後3日以内の急性期脳梗塞の患者さんが大半を占めています。
また、早期からリハビリテーションを開始し、急性期治療を終えた後には県内の関連病院で回復期リハビリテーションが行えるようにしているため、脳梗塞の転院率は約7割となっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

診療科毎に実施の多い手術手技の上位5つを公開しています。各診療科でどのような手術を多く行っているかを知ることができます。

※「主要手術」とは、1入院期間中で、同時に複数の手術を行った場合の主たる手術のみを指し、また、1入院中で複数回手術を行った場合の主たる手術のみを指します。

Kコード:手術術式の点数表コードです。
名称:手術術式の名称です。
平均術前日数:入院日から、主たる手術の手術日(手術当日は含まない)までの日数の平均値です。
平均術後日数:主たる手術の手術日(手術当日は含まない)から退院日までの日数の平均値です。
転院率:該当する症例のうち、当院から他の病院に転院することとなった患者さんの割合です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 142 2.44 3.03 0.70 66.75
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの 122 1.83 2.49 1.64 70.87
K555-22 経カテーテル弁置換術 経皮的大動脈弁置換術 51 3.33 9.43 9.80 85.27
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 その他のもの 38 1.87 2.71 0.00 58.61
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 27 3.67 3.81 7.41 77.26
循環器内科では、心房細動等の不整脈に対して、原因となる部位に特殊なカテーテル(アブレーションカテーテル)で高周波電流を流して心筋を焼灼する治療を多く行っています。狭心症や心筋梗塞等の虚血性心疾患、四肢動脈の閉塞疾患について、冠動脈の狭窄や閉塞箇所に風船(バルーン)を用いて拡張させ、さらに病変状態に応じて、網目状の金属製の筒(ステント)を植え込むカテーテル治療の症例も上位となっています。大動脈弁狭窄症に対する低侵襲な経カテーテルによる弁置換術も行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 287 0.47 1.02 0.00 67.79
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 103 1.52 5.80 0.97 73.10
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 74 3.26 9.95 6.76 72.74
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 61 0.87 1.23 0.00 68.62
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 34 1.53 5.03 0.00 66.15
消化器内科では、消化器癌の早期診断を行うとともに、最先端の内視鏡的癌治療を多く行っています。中でも大腸ポリープや胃癌の内視鏡治療症例数が多くなっています。また、胆管炎に対する胆道ステント留置術等の内視鏡的手術や、早期の大腸癌を内視鏡下で切除するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)も多く行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 15 21.07 28.67 20.00 69.07
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 - - - - -
K635-4 腹腔鏡下連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K2761 網膜光凝固術 通常のもの(一連につき) - - - - -
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの - - - - -
末期腎不全では廃絶した腎臓の代わりに透析療法を行います。透析療法には血液透析のために必要な「シャント血管」および腹膜透析に必要な「腹膜透析カテーテル」が必要でともに手術により作成します。当科では泌尿器科が手術施行した後のシャント血管、腹膜透析カテーテルの管理をいたします。またシャント血管が狭窄した場合これを拡張する手術を行います。当科はこの拡張術をエコーガイド化で低侵襲で行っています。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 11 1.73 18.45 81.82 79.09
K386 気管切開術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K1781 脳血管内手術 1箇所 - - - - -
K6154 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) その他のもの - - - - -
脳神経内科では脳神経外科と協力して脳卒中センターでの急性期脳卒中診療を行っています。脳梗塞に対しては静脈内血栓溶解療法(rt-PA)やカテーテル手術(脳血栓回収術)を積極的に行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腹部大動脈 43 2.51 7.00 4.65 79.40
K5607 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(その他のもの) 13 2.62 13.08 15.38 72.62
K6144 血管移植術、バイパス移植術 頭、頸部動脈 10 2.70 7.80 10.00 74.00
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの) 2吻合以上のもの - - - - -
K5551 弁置換術 1弁のもの - - - - -
心臓血管外科では、大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術が最も多く行われています。人工血管にバネ状の金属を取り付けた新型の人工血管(ステントグラフト)を血管内壁に張り付ける手術など侵襲性が低く負担が少ない手術が多いのが特徴です。大動脈瘤の形態や場所によっては人工血管置換術が適用になる場合もあります。また、胸部大動脈瘤や狭心症に対するバイパス移植術、弁膜症に対する弁置換術が多くなっています。
食道・乳腺甲状腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 100 1.59 2.39 0.00 60.60
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 92 1.70 7.45 1.09 66.29
K4765 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの 49 1.59 10.14 0.00 61.22
K529-21 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術 頸部、胸部、腹部の操作によるもの 25 4.44 31.40 16.00 69.80
K4741 乳腺腫瘍摘出術 長径5センチメートル未満 20 1.55 1.95 0.00 51.60
乳癌は、状態に合わせた様々な手術の選択が可能で、それぞれの手術症例が上位となっています。乳房の変形を起こさずに根治できると予想されれば乳房温存手術や乳輪乳頭温存手術、乳癌の広がりが大きく乳房の温存が難しい場合は胸筋温存乳房切除術を行っています。また、リンパ節の転移の有無によりセンチネルリンパ節生検も行っています。食道癌に対しては、胸腔鏡・腹腔鏡を用いた低侵襲手術を行っています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 74 2.97 7.86 5.41 71.08
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 48 2.46 4.75 0.00 68.73
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 区域切除 42 2.60 7.60 0.00 68.60
K513-2 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 16 2.44 4.06 0.00 51.69
K5132 胸腔鏡下肺切除術 部分切除 12 2.58 4.17 0.00 60.58
呼吸器外科では、肺癌に対する手術はほぼ全て胸腔鏡により行っています。2018年10月からは手術支援ロボットを使用した手術も行っています。これらの手術は侵襲性が低いため、開胸手術に比べて在院日数は短くなります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 89 1.89 6.13 0.00 75.20
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 67 2.39 9.60 0.00 70.90
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 原発病巣が7センチメートル以下のもの 35 2.40 9.80 5.71 63.51
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 24 2.04 4.38 4.17 64.29
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 21 1.29 2.76 0.00 71.29
泌尿器科では、膀胱癌に対する経尿道的手術、尿路結石に対する経尿道的砕石術など低侵襲の手術を多く行っています。また、前立腺癌に対する手術支援ロボットを用いた腹腔鏡手術も多く行われており、良好な成績が得られています。腎臓の働きが悪くなって血液透析が必要になったときに行われる内シャント造設術も上位の手術となっております。
消化器・移植外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 86 3.94 9.29 8.14 68.57
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 53 2.49 3.45 0.00 61.23
K636-3 腹腔鏡下試験開腹術 38 4.74 9.26 0.00 72.21
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術 低位前方切除術 35 3.20 11.63 17.14 66.20
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 33 1.58 3.06 0.00 70.85
消化器・移植外科では、消化器癌(胃癌・大腸癌・肝臓癌・膵癌など)に対する低侵襲な腹腔鏡手術、ロボット支援手術に加え、胆石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術なども積極的に行っており、開腹手術に比べ術後在院日数は短くなっています。また、消化器内科と連携して診療を行っているためステント留置術の件数も上位となっています。
小児外科・小児内視鏡外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 74 2.59 1.32 0.00 4.49
K6333 ヘルニア手術 臍ヘルニア 17 1.00 0.94 0.00 2.53
K836 停留精巣固定術 10 1.00 1.00 0.00 2.10
K419 頬、口唇、舌小帯形成手術 - - - - -
K809-2 膀胱尿管逆流手術 - - - - -
小児外科・小児内視鏡外科では、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術が最も多く、当科で行うLPEC法(細いカメラを使ってお腹の中をのぞきながら、お腹の表面にほとんど傷をつけないで行う治療法)は、全国で初めて小児鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下手術を行い、確立した手術法です。ヘルニアの手術はいずれも3日程度で退院となっています。また、精巣の位置異常や舌小帯短縮症、膀胱尿管逆流症に対する手術も上位となっています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 237 1.14 5.21 0.00 65.27
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 168 1.40 1.27 0.60 74.05
K2682イ 緑内障手術 流出路再建術 眼内法 141 1.91 4.35 0.00 70.14
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術 その他のもの 86 1.36 3.45 2.33 72.34
K2683 緑内障手術 濾過手術 78 0.97 8.87 0.00 68.09
眼科では、緊急疾患の網膜剥離、網膜前膜等に対する硝子体茎顕微鏡下離断術が最も多く行われています。続いて白内障に対する水晶体再建術、緑内障に対する流出路再建術や濾過手術、硝子体混濁に対する硝子体茎顕微鏡下離断術が上位となっています。白内障の手術は、外来手術がほとんどですが、ハイリスクを伴う場合は、入院でも行っています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 68 1.91 6.57 0.00 17.15
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 44 1.80 6.59 2.27 65.00
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術IV型(汎副鼻腔手術) 31 1.71 4.84 0.00 58.06
K3932 喉頭腫瘍摘出術 直達鏡によるもの 16 2.13 2.00 0.00 68.00
K4571 耳下腺腫瘍摘出術 耳下腺浅葉摘出術 15 2.27 5.20 0.00 61.40
耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、慢性副鼻腔炎に対する手術が多く、ナビゲーションシステムを原則使用して合併症の予防に努めています。扁桃病変や喉頭腫瘍に対する手術では外視鏡を導入しています。その他、耳下腺腫瘍の摘出術も多く行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 132 2.38 19.57 61.36 70.26
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術 123 2.41 9.73 8.94 58.92
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方椎体固定 39 2.28 20.74 53.85 68.18
K142-21 脊椎側彎症手術 固定術 30 2.87 14.63 3.33 19.83
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓切除 29 3.52 18.31 27.59 70.48
整形外科では、人工関節置換術、腰椎椎間板ヘルニアに対して負担の少ない内視鏡を使った手術や腰部脊柱管狭窄症等に対する脊椎固定術・椎弓切除術・椎弓形成術、脊椎側弯症に対する手術が多く行われています。より正確な手術を実施するために、手術支援ロボットを膝関節は2020年1月、股関節は2021年4月、2022年6月から症例によって脊椎固定術にも導入しています。術後は多くの患者さんが転院し、継続してリハビリを行っています。
形成外科・美容外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 36 1.17 5.50 0.00 79.67
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2センチメートル未満 16 1.00 1.56 0.00 16.00
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2センチメートル以上4センチメートル未満 13 1.08 1.54 0.00 10.54
K476-31 動脈(皮)弁及び筋(皮)弁を用いた乳房再建術(乳房切除後) 一次的に行うもの 12 1.17 14.67 0.00 49.58
K288 副耳(介)切除術 11 0.73 1.00 0.00 0.73
形成外科・美容外科では、皮膚悪性腫瘍切除術が最も多く行われています。続いて、母斑や良性腫瘍等に対する皮膚、皮下腫瘍摘出術も多く行われており、切除範囲に応じて植皮等を行い、術後の変形が最小限になるよう配慮しています。また、乳癌の外科手術後の乳房再建術や、副耳を切除しきれいに縫合する副耳切除術も多く行われています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 59 4.19 24.59 20.34 56.34
K178-4 経皮的脳血栓回収術 32 0.47 18.09 84.38 80.72
K1781 脳血管内手術 1箇所 27 3.59 25.07 48.15 68.26
K1783 脳血管内手術 脳血管内ステントを用いるもの 20 3.85 7.10 5.00 63.75
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 20 1.80 15.45 30.00 62.85
脳神経外科では、頭蓋内腫瘍摘出術が数多く行われており、手術の安全性を高めるためナビゲーションシステムを使用しています。その他、心原性脳塞栓症に対する経皮的脳血栓回収術、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血や未破裂脳動脈瘤に対する血管内手術(コイル塞栓術)、脳動脈瘤クリッピング術などが上位となっています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 21 0.00 46.10 0.00 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 15 0.00 49.60 0.00 0.00
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 - - - - -
K6154 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) その他のもの - - - - -
K570-2 経皮的肺動脈弁拡張術 - - - - -
小児科では、低出生体重児等の新生児にみられる呼吸循環不全に対して、気道吸引や気管挿管等を行う新生児仮死蘇生術を多く行っています。また、周産母子センターをはじめ各診療科と協力して、胎児期から成人期までの多数の先天性心疾患や悪性腫瘍に対する診断と治療を行っています。
産科婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 119 12.76 7.29 0.00 32.57
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 119 6.89 6.80 0.00 34.39
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 92 1.05 4.16 0.00 45.23
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 71 1.11 5.08 0.00 50.39
K872-31 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 電解質溶液利用のもの 44 1.00 1.05 0.00 44.66
産科婦人科のうち、産科では徳島県唯一の総合周産期母子医療センターとして、超早期の早産例、重症の合併症妊娠例、さらには地域の医療施設から緊急患者を受け入れるため、分娩の停止や母体胎児異常等での帝王切開術が多く行われています。また、婦人科では主に悪性腫瘍や良性卵巣腫瘍、子宮筋腫の腹腔鏡による手術が多く行われています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 29 0.20
異なる 15 0.10
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 45 0.31
異なる - -
播種性血管内凝固や敗血症には、治療の特性上、高額な入院費用が設定されています。当院ではDICスコアやSOFAスコアにて評価診断を行い、適切に当DPCコードの選択を行っています。
当院で敗血症のDPCコードとなった症例では、29症例が入院当初より敗血症の治療目的で入院しています。全入院患者さんに対する発生率は0.20%となっています。令和5年度の全国DPC対象病院のデータ集計における敗血症の発生率0.55%と比較し、当院はその値より下回っています。
また、手術・処置等の合併症のDPCコードとなった症例は、45症例が入院当初より手術・処置等の合併症に対する治療目的で入院されており、手術部狭窄、術後感染症・出血、挿入物位置異常などの治療を行っています。令和5年度の全国DPC対象病院のデータ集計における手術・処置等の合併症発生率0.50%と比較し、当院はその値より下回っています。

医療の質指標

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
2054 1844 89.78
「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年度改訂版)」によると、肺血栓塞栓症は、死亡例の40%以上が発症1時間以内の突然死とされていることから、発症を予防することが非常に重要です。当院では、リスクレベル「中」以上と定義される患者さんの約9割に弾性ストッキング・間歇的空気圧迫装置・抗凝固療法いずれかの予防対策を実施しています。ただし、出血リスクが高く抗凝固剤を使用できない場合など、予防対策を実施できないこともあります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1578 1054 66.79
血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。当院の実施率が低くなっている要因として、予定された入院の患者さんが多く、感染を疑わないスクリーニング検査として血液培養を1回しか行わない症例が多いことが考えられます。
当指標を作成するにあたっては「D018細菌培養同定検査」のデータが必要ですが、当院を含む特定機能病院については令和6年9月までのデータを集計できないため、集計期間を令和6年10月1日から令和7年5月31日としています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
712 643 90.31
近年は様々な抗菌薬耐性菌が出現し、難治症例の増加が世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬を適正に使用することが重要です。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。当院で抗菌薬を投与された患者さんのおよそ9割が事前に細菌培養同定検査を実施しております。
当指標を作成するにあたっては「D018細菌培養同定検査」のデータが必要ですが、当院を含む特定機能病院については令和6年9月までのデータを集計できないため、集計期間を令和6年10月1日から令和7年5月31日としています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
208052 376 1.81
当院の入院患者の転倒・転落発生率は1.81‰(0.181%)となっております。転倒の原因としては疾患そのものや治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。予防策を実施して低い値を目指しておりますが、医療機関毎の性質により、認知症や病気の影響で意識が混濁している患者さんが多い病院では発生率が高くなることがあることや指標毎に計算式が異なる場合があるため、他医療機関との単純比較は困難です。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
208052 11 0.05
当院の入院患者の転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率は0.05‰(0.005%)となっております。レベル3b以上とは転倒転落により手術など濃厚な処置や治療を要した障害以上の状況を表します。こちらも予防策を実施して低い値を目指しておりますが、医療機関毎の性質により、認知症や病気の影響で意識が混濁している患者さんが多い病院では発生率が高くなる場合や指標毎に計算式が異なる場合があるため、他医療機関との単純比較は困難です。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
3757 3698 98.43
手術後に手術部位感染が発生すると、入院期間が延長し、入院医療費が増大します。手術部位感染を予防する対策の一つとして、手術前の抗菌薬投与があり、手術開始直前に抗菌薬を点滴などで投与することにより、術後の手術部位感染を減少させることが期待されています。当院では全身麻酔手術で予防的抗菌薬投与が実施された手術のうち、98.43%の手術が手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬投与が実施されております。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
203372 71 0.03
当院のd2(真皮までの損傷以上)の褥瘡の新規発生率は0.03%となっております。褥瘡とは低栄養の患者さんが自力で体位交換ができず、長期間の寝たきりになるなどにより、圧迫されている場所の血流が悪くなることで、皮膚に傷ができてしまうことをいい、一般的には「床ずれ」ともいわれます。褥瘡により感染症やQOLの低下が発生し、入院期間が長期化することがあります。医療機関毎の性質により、ADLが低い患者さんが多い病院では発生率が高くなることがあるため、他医療機関との単純比較は困難です。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
7937 1154 14.54
早期に低栄養リスクを評価し、適切な介入を行うことで、感染症の合併減少や予後の改善につながります。
当院で65歳以上の患者さんに入院48時間以内に栄養アセスメントを実施した割合は14.5%です。この割合には特定の術後管理症例や非推奨症例が含まれており、医療機関の性質によっても左右されるため、他医療機関との単純比較は困難です。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
193200 8096 4.19
当院の身体拘束の実施率は4.19%です。身体拘束は転倒・転落・自傷の防止、処置の部位の保護などを目的として、代替方法が見いだされるまでの間のやむを得ない処置として行われる行動制限ですが、二次的な障害が発生する可能性もあるため、実施率はより低い値が望ましいです。医療機関の性質により、身体拘束が必要となりやすい患者が多い医療機関も存在するため、他医療機関との値の単純比較は困難です。
更新履歴
R7.9.30
初版