臨床工学技術部門紹介

【臨床工学技術部門】
医療技術部 臨床工学技術部門では、臨床工学技士が生命維持管理装置(血液浄化、体外循環、呼吸管理などに使用される特定保守管理医療機器)及び先端技術を応用した医療機器の操作・保守・管理を主な業務としています。臨床工学技士業務は生命(いのち)に直結することが多々あり、安全性・信頼性が第一であります。そのため、日頃から全員参加によるカンファレンスやミーティングを行い、診療科が開催される症例カンファレンスへの参加、また病院内外の勉強会、研修会、講習会等にも積極的に参加し、スタッフの知識、技術の向上を目指しております。
本院は研究・教育機関でもあるため、臨床工学分野の学術研究を積極的に行い、日本臨床工学会(全国学会)をはじめ中四国臨床工学会(地方会)等にて研究成果を発表しております。また臨床工学技士の卒前・卒後教育システムとして、新卒者への教育・研修プログラムの構築を行っております。
また、本院は高度先進医療及び災害医療、地域医療、海外医療支援等への貢献を担う必要性があります。常に高度な医療技術と知識の習得が要求されているため、これらに対応できる専門性の高い臨床工学技士の育成を目指し、日々、スタッフ一丸となって努めています。
          
第8回中四国臨床工学会(徳島大会,2018.09.29,徳島市内)
 
組 織
2020年(令和2年)10月現在、医療技術部 臨床工学技術部門は技師長1名、主任1名、臨床工学技士15名で構成しています。臨床工学技術部門所属である臨床工学技士は中央診療部門6部署(手術室、集学治療病棟、心臓カテーテル室、人工透析室、ME管理センター、内視鏡センター)の医療現場へ派遣し、診療・治療に携わっております。
 
・配 置
臨床工学技術部門の特徴は、臨床工学技士が流動的に病院全体に配置されていることです。各部署のマンパワーと業務の内容により、スタッフを有効利用できる体制にしています。毎日、中央診療部門、病棟等への人員配置が変動するため、1日のうちでも時間帯(午前、午後)により、また各業務量により、派遣できうる人員数を変動しております。各部署にエリアマネージャー(又は担当者)を配置し、各部署間の連帯及び連携を強化することにより、スタッフ間がスムーズにカバー出来るように取組んでいます。
 
・早出・遅出勤務体制
 平日の日勤帯の勤務者は各部署の担当者間にて相談し、①早出勤務(勤務時間帯:7:30~16:15)、
②遅出勤務(勤務時間:8:30~17:15)を決定し、効率的な人員配置及び超過勤務時間の短縮に勤めております。
 
認定技士取得・講習会受講状況
 2019年(令和元年度)現在、取得している主な認定技士は,①3学会合同呼吸療法認定士:13名、
②透析技術認定士:6名、③体外循環技術認定士:2名、④DMAT隊員(業務調整員):3名、
⑤心血管インターベンション技師:2名、等です。
 
・MEオンコール待機
2012年(平成24年)4月より、救急集中治療部門からの要請により、平日(夜間)、土・日・祝日祭のMEオンコール待機(5部署:手術室,集学治療病棟,心臓カテーテル室,人工透析室,MEセンター)を開始致しました。2019年(令和元年度)における各部署のオンコール件数は合計474件であり、①手術室:27件、②集学治療病棟(ECMO,PCPS含む):305件、③心臓カテーテル室:53件、④透析室
:3件、⑤MEセンター:86件でありました。MEオンコール件数は、2012年度開始時と比較すると約2.5倍に増加しております。
 
・管理当直及び業務当直
2014年(平成26年)10月より、診療報酬「特定集中治療室管理料算定」の施設基準でもある臨床
工学技士の24時間体制(専任の臨床工学技士が、常時、院内に勤務している)に整備しております。管理当直として、平日(夜間)は臨床工学技士1名、土・日・祝日(昼間・夜間)は臨床工学技士2名が行っております。集学治療病棟(ICU)関連業務である補助循環装置(ECMO,PCPS)が導入されると管理当直から業務当直へ勤務変更し、対応しております。
 
≪場 所≫
◎臨床工学技術部門スタッフ室:東病棟4階,ME管理センター:中央診療棟1階
 
【手術室】 
手術室では、各診療科の手術に対し、様々な技術支援を行っています。主な臨床技術提供業務は、①人工心肺装置や補助循環装置(PCPS,IABP)の操作及び管理、②自己血回収装置の操作、③レーザー手術装置の操作、④誘発電位(SEP,ABR,MEP,VEP)の測定時の介助、⑤整形外科・インプラント挿入時のナビ操作、⑥手術支援ロボットシステム「ダヴィンチ」手術時等の介助、⑦内視鏡手術時の介助、⑧ME機器の保守管理などがあります。
また外来診療棟4Fにある「ハイブリッド手術室」では、経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)や
低侵襲心臓手術(MICS)等を実施しております。経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)では、手術室及び心臓カテーテル室担当の臨床工学技士が連携して、臨床業務に携わっています。
 
           ホームページ 005.JPG           ホームページ 010.JPG          
                          人工心肺装置の操作                               自己血回収装置の操作
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                        レーザー手術装置の操作               誘発電位の測定介助
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                      ダヴィンチ手術時の介助                        ハイブリッド手術室の全景
 
≪場 所≫
◎手術室:中央診療棟4階、外来診療棟4階
 
【集学治療病棟】
集学治療病棟(32床)では、ICU:11床、SCU:9床、HCU:12床を備えており、専任の臨床工学技士が2名以上常在し、業務を行っております。夜間の急患時、24時間オンコール体制で対応しています。
当院救急集中治療部では、以下の業務を行っております。
1.急性呼吸不全や大手術後の患者への人工呼吸器、 非侵襲的陽圧換気法(NIPPV)、 High Flow Nasal Cannula Therapy(HFNCT)等のセッティング
2.急性腎障害(AKI)、大手術後の持続的腎代替療法(CRRT)や免疫、神経疾患の血液浄化療法の
操作、管理
3.集中治療患者や熱傷患者への気管支鏡検査等の介助、洗浄消毒
4.低体温、平温療法のセッティング
5.Dr’s Carに搭載される移動用人工呼吸器、患者監視装置、吸引装置等のセッティング
6.補助循環装置(IABP,ECMO)のセッティング、施行中およびウィーニングの操作、管理
7.医療機器や周辺機器の保守管理業務
 
急性呼吸不全症例に対する体外式膜型人工肺(ECMO)業務も確立させています。その他にも医師間の勉強会(ICUレクチャー)の講師や災害研修にも積極的に参加しています。
 
     
     ECMO管理        ECMO,IABP,CRRT管理      人工呼吸器業務
 
     
    気管支鏡業務         災害時シミュレーション     ICUレクチャー
 
≪場 所≫
◎集学治療病棟:東病棟4階
 
【心臓カテーテル室】
心臓カテーテル室では、心臓カテーテル検査・治療業務から、電気的エネルギーの負荷を伴う治療チームでの業務を担っています。また、各種補助循環装置などの急変時も24時間オンコール体制で対応しています。
心臓カテーテル検査・治療業務では、以下の業務を行っております。
1.虚血性心疾患、弁膜症、先天性心疾患などに関する業務
①体計測関連業務
心臓カテーテルモニタリングシステムを用い生体情報の監視、報告ならびに計測、記録を行い、
測定値より算出される各種情報を理解する。主な生体情報モニターは心電図、心内心電図、経皮的動脈血酸素飽和度、各心腔・血管内圧、心拍出量、弁口面積・血管径計測を行っております。
②治療、検査関連業務
治療に必要な医療機器の準備および操作、保守管理を行っております。
 
主な医療機器は、補助循環装置(PCPS,IABP)、除細動器、体外式ペースメーカー、ロータ
ブレータ装置です。

 
 
 
 
 
 
 
 
2.画像処理装置関連業務
画像処理装置や専用の装置を用いた生体情報の測定や記録を行っております。。
主な関連医療機器は、血管内超音波診断装置(IVUS)、光干渉断層法装置(OCT)、部分血流予備
量比測定器(IFR,FFR)です。
   
 
 
3.不整脈関連業務
①電気的生理学検査(EPS)・高周波カテーテル・アブレーション(RFCA)関連機器の準備と操作
及び得られる生体情報や装置設定条件等の記録を行っております。
主な関連医療機器は、心臓カテーテルモニタリングシステム、高周波発生装置、3次元マッピング
システム、イリゲーションカテーテルシステムです。
②EPS・RFCA関連機器の操作と設定等
・高周波通電、ノイズ対策、出力設定、フィルタ設定、除細動器のスタンバイを行っております。
③心臓ペースメーカー、植え込み型除細動、心臓再同期療法(CRT)埋め込み時の立会い

 
4.その他
①技術情報の収集
・医療機器の使用方法ならびに安全対策に関する情報の収集、勉強会やセミナーへの積極的に
参加しています。
②情報の共有
・他部門との密な連携、意見交換により患者情報、病態、治療を正確に把握しております。。
 
≪場 所≫
◎心臓カテーテル室:中央診療棟2階(放射線部)
 
【人工透析室】
血液透析とは、自身の腎臓の代わりに人工腎臓(ダイアライザ)を介して、血液から老廃物や・余分な水分を取り除く治療であります。1回の治療で4時間程度の治療時間を要し、それを週3回行います。
当院では、主に透析導入の患者様また手術や検査目的で来られた患者様の人工透析治療を施しています。2018年1月より、人工透析室の移転に伴い、ベッド数が4床から8床へ増床し、年間透析数は増加傾向であります。
人工透析室の主な業務は、①プライミング、②水質管理、③シャントエコー、④薬剤管理、⑤災害
訓練、⑥特殊血液浄化法(PE,DFPP,LDL吸着)、⑦各種装置・検査機器の保守点検を行っております。
                               
                                       移転後,人工透析室内
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        プライミング(人工透析室)     検査機器の保守点検(機械室)
 
≪場 所≫
◎人工透析室:西病棟4階
 
【医療機器 保守管理業務】
医療機器の保守管理業務では、臨床工学技士1~2名にて行っております。夜間・休日の緊急も24
時間オンコール体制ですぐに対応できるようにしています。
医療機器管理の業務では、以下の業務を行っております。
①NICU及び病棟の人工呼吸器の準備、回路作成、操作、ラウンド及びトラブル対応
②医療機器管理ソフトを用いた医療機器の中央管理(貸出・返却・使用前点検)
③胸腹水濾過濃縮装置(CART)の準備、操作、保守管理
④幹細胞採取、骨髄濃縮等の細胞治療センター業務
⑤診療科外来におけるPM外来業務
⑥中央内視鏡洗浄室の内視鏡洗浄消毒装置の保守管理
⑦特殊ガスボンベ(N2,NO)の保存、保守管理(在庫管理)
⑧各病棟、診療科への医療機器の勉強会、研修会の開催
⑨在宅呼吸管理に向けた患者家族への教育、等

                         シリンジポンプの保守点検         人工呼吸器の保守点検
 
厚生労働省医政局長発「医療ガスの安全管理について(医政発0906第3号,平成29年9月6日)が通知され、医療ガス安全管理委員会の委員として、臨床工学技士が初めて明記されました。
臨床工学技術部門では「医療ガス安全管理者講習会(旧医療ガス保安管理技術者講習会),公益社団法人医療機器センター」、「医療ガス安全講習会(一般社団法人日本産業・医療ガス協会)」を受講し、特殊ガスボンベの保守管理を実施しております。

                                 特殊ガスボンベ(N2,NO)の保存,保守管理(在庫管理)
 
 
    
                                                胸腹水濾過濃縮装置(M-CART)の保守管理
 
≪場 所≫
◎MEセンター:中央診療棟1階
 
【ペースメーカー外来業務】
2016年4月より、循環器内科外来及び心臓血管外科外来で実施されている「PM(ペースメーカー)外来業務」では,植込みデバイス(植込み型医療機器)を移植された患者さんにペースメーカープログラマを用いて、動作チェックを毎月第1週、第2週、第3週目木曜日(午後診療)等に実施しております。令和元年度におけるPM外来業務の症例件数は889件でありました。
 
≪場 所≫
◎循環器内科外来・心臓血管外科外来:外来診療棟3階
 
【医療機器研修会】
特定機能病院においては、特に安全使用に際して、技術の習熟が必要と考えられる医療機器に関しての研修を定期的に医療従事者に行うことが義務付けされております。
ME管理センターでは、臨床工学技士が各病棟、外来における医療機器の研修会(または勉強会)や
キャリアアップ推進部門と共同して院内研修にも力を入れています。
 
医療機器研修会(2019年度実績) 

 ①東病棟3階(NICU)                5件(人工呼吸器,ネーザルハイフロー) 
 ②東病棟4階(ICU)      8件(人工呼吸器,補助循環装置,血液浄化装置等)
 ③東病棟8階(整形外科)   2件(人工呼吸器)
 ④西病棟3階(小児科)    1件(人工呼吸器,酸素テント)
 ⑤西病棟4階(透析室)    1件(超音波診断装置)
 ⑥西病棟5階(脳神経内科)  1件(人工呼吸器)
 ⑦MEセンター         4件(腹水濃縮装置,閉鎖式保育器,排痰補助装置等)

≪場 所≫
◎医療機器管理室:中央診療棟1階(医療機器貸出室)

【細胞治療センター】
小児から成人までの造血幹細胞移植における幹細胞採取や骨髄液処理、顆粒球採取、白血球除去など積極的に行っています。臨床工学技士は造血幹細胞移植時に必要な細胞を遠心型血液成分分離装置にて分離採取しています。
 
*造血幹細胞とは
造血幹細胞とは、赤血球・白血球・血小板のもとになる細胞のことです。骨髄は造血幹細胞を豊富に含んでいます。造血幹細胞は再生能力があり、普通は一生無くなることはありません。顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)投与や抗がん剤治療を受けると、骨髄中の造血幹細胞が血管の中へ漏れ出し、赤血球や白血球、血小板と一緒に全身に流れてくることがあります。肺炎など感染症罹患時などにもみられます。このように、末梢血中に一時的に漏れ出してくる造血幹細胞は、「末梢血幹細胞」と呼ばれています。
臨床工学技士業務として、この末梢血幹細胞採取(PBSCH)の業務を行っています。施行時間は約4時間~5時間程度で、当院では両腕の静脈に18G~20G程度の穿刺針を刺して、血液を体外で循環させながら採取を行います。また、施工の際、回路内で血液が凝固するのを防ぐためにACD液というものを混ぜながら行います。この薬により血中のカルシウムが減ってしまうので、カルシウム製剤も補充しながら行います。

詳しくは日本造血細胞移植学会の「同種末梢血幹細胞移植のための健常人ドナーからの末梢血幹細胞動員・採取に関するガイドライン」等をご参照ください。
http://www.jshct.com/guideline/allo_pbsct_guide.shtml

 
                                         プライミング(遠心型血液成分分離装置)

2019年(令和元年度)血液採取実績
①造血幹細胞移植(PBSCT) 21例
②骨髄液処理(BMP)      5例
 
≪場 所≫
◎細胞治療センター:西病棟10階
 
 
 【中央内視鏡洗浄室】
中央内視鏡洗浄室では、呼吸器内科・外科をはじめ泌尿器科外来、産婦人科外来、手術室などで使用された内視鏡スコープの洗浄・消毒を行っています。業務内容は、使用された内視鏡スコープの洗浄消毒を行う内視鏡洗浄消毒装置4台(OER-3,オリンパス)の日常点検,定期点検(アセサイド6%消毒液の交換,消耗部品の定期的交換,給水管路の消毒)を実施しています。
平日(日勤帯)の内視鏡スコープの本洗浄は、内視鏡センター配属の看護助手さんが行っています。時間外の内視鏡スコープの本洗浄に関しては、2015年9月より、手術室で使用された内視鏡スコープの本洗浄を手術室担当者がオンコールで対応しています。また2016年4月より、手術室、集学治療病棟を除く各診療科で使用された内視鏡スコープの本洗浄をMEセンター担当者がオンコールで対応しています。

 
       
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        内視鏡洗浄消毒装置(OER-3)       使用されている内視鏡スコープ
 
≪場 所≫
◎中央内視鏡洗浄室:中央診療棟2階(内視鏡センター内)
 
【内視鏡センター】
内視鏡センターにおける消化器内視鏡業務は、主に臨床工学技士1~2名が消化器内科の内視鏡検査、内視鏡治療の症例件数が多い、平日3日間(月曜日,火曜日,木曜日)をサポートしています(2022年10月現在)。
内視鏡検査である①上部消化管内視鏡検査(GIF)、②小腸内視鏡検査[カプセル内視鏡検査(VCE),ダブルバルン内視鏡(DBE),シングルバルン内視鏡(SBE)]、③下部消化管内視鏡検査(CF)、④超音波内視鏡検査(EUS)、⑤内視鏡的逆行性膵胆管造影法(ERCP)で使用される内視鏡システム、内視鏡スコープ(上部消化管内視鏡スコープ,下部消化管内視鏡スコープ,超音波ガストロビデオスコープ,十二指腸内視鏡スコープ,ダブルバルーンスコープ)、内視鏡用超音波観測装置、カプセル内視鏡、内視鏡用炭酸ガス送気装置等の準備、介助などを行っています。
内視鏡治療である①内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、②アルゴンプラズマ凝固法(APC)、③内視鏡的粘膜切除術(EMR)、④内視鏡的総胆管結石砕石術、⑤内視鏡的逆行性胆道ドレナージ術(ERBD)、⑥経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)、⑦内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)などで使用される内視鏡システム、内視鏡スコープ、高周波電気手術装置、アルゴンプラズマ凝固装置、内視鏡洗浄ポンプ、内視鏡用炭酸ガス送気装置、各種処置具等の準備、介助などを行っている。また内視鏡治療に使用される高周波電気手術装置、アルゴンプラズマ凝固装置の設定も行っています。
 
使用された内視鏡スコープの洗浄消毒を行う内視鏡洗浄消毒装置(OER-3,オリンパス)の日常点検、定期点検(アセサイド6%消毒液の交換,消耗部品の定期的交換,給水管路の消毒)を実施しています。
        031     032     
           内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の準備     内視鏡洗浄消毒装置の定期点検
 
≪場 所≫
◎内視鏡センター:中央診療棟2階
 
【地域・職域連携】
2021年7月、徳島大学病院の関連病院でもある社会医療法人川島会 川島病院(本院,徳島市内)が全面移転され、川島病院 臨床工学部のスタッフ(臨床工学技士)が新たに消化器内視鏡分野へ業務拡大される計画です。臨床工学技術部門では、地域(徳島県)・職域間(臨床工学技士部門)連携として、2020年7月~11月、川島病院 臨床工学部のスタッフ(臨床工学技士)を対象とした、消化器内視鏡分野における臨床工学技士業務の教育研修を支援させて戴きました。
     
                       内視鏡センターにおける教育研修・記念撮影(内視鏡センター前)
 
【災害医療訓練・支援】
 徳島大学病院は災害拠点病院(地震・津波・台風・噴火等の災害発生時に災害医療を行う医療機関)として、東南海・南海地震発生時等、災害医療支援への緊急対応が取れるため、「徳島大学病院災害訓練
(トリアージ訓練)」を実施しております。災害訓練時には、医療資機材(医療機器、酸素ボンベ等)の供給支援班として、また治療支援チーム(赤エリア)のスタッフとして、災害医療分野の活動も積極的に取組んでいます。
 
 
 
 
                                徳島大学病院災害訓練(トリアージ訓練)
 
災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム「災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team:DMAT)」の業務調整員(ロジスティクス)として、臨床工学技士も活動しております。「令和2年度7月豪雨災害」の災害医療支援として、業務調整員の有資格である臨床工学技士(1名)を熊本県人吉市へ派遣いたしました。


                         令和2年度7月豪雨災害(災害派遣医療チーム)
 
【医療機器開発研究・支援】
 徳島大学大学院医歯薬学研究部 地域総合医療学の特任教授である岡久稔也先生の研究グループの
一員として、2018年12月、特定保守管理医療機器「胸腹水濾過濃縮装置(M-CART,株式会社タカトリ)」の共同開発に協力させて戴きました。
2019年11月、「第57回日本人工臓器学会大会(大阪)」にて、一般社団法人日本人工臓器学会より、「日本人工臓器学会技術賞2019」を受賞させて戴きました。
  
           日本人工臓器学会技術賞 記念撮影会(徳島大学藤井節郎記念医学センター)
 
【海外支援・国際貢献】
 「日本モンゴル教育病院運営管理及び医療サービス提供の体制確保プロジェクト(JICA,協力期間:2017年3月~2022年3月)」として、モンゴル国立医科大学附属日本モンゴル教育病院(モンゴル国,首都ウランバートル市内)の臨床工学技術部門等の運営管理及び医療従事者研修を支援する国際貢献に携わっております。(https://www.jica.go.jp/project/mongolia/017/index.html
   
     日本モンゴル教育病院       医療従事者研修(徳島大学病院)
 
【第1版】2013年11月1日
【第2版改訂】2016年5月
【第3版改訂】2020年11月