診療紹介

放射線部は中央診療棟1階、2階および外来棟の一部において、一般・特殊撮影、血管撮影検査、透視撮影検査、CT検査、MR検査、核医学検査ならびに放射線治療業務を実施している。また、平成16年4月より完全フィルムレスシステムを採用し画像デジタル化を実現し迅速化、効率化を図っている。検査機器の構成は以下のとおりである。

■一般撮影部門
 フラットディテクタ撮影装置(フィリップス社製/3台)
 CR撮影装置(富士フィルムメディカル社製/5台)

■特殊撮影部門 
 デジタルマンモグラフィ装(富士フィルムメディカル社製/1台)
 骨塩定量装置(ホロジック社製/1台)
 尿路・婦人科撮影装置(フィリップス社・東芝社製/各1台)

■血管撮影部門 
 血管撮影装置(東芝社製/1台、フィリップス社製/1台)
 IVR-CT装置(シーメンス社製/1台)

■透視撮影部門 
 透視撮影装置(日立社製/2台、東芝社製/1台)

■CT検査部門 
 320列マルチスライスCT装置(東芝社製/2台)
 16列マルチスライスCT装置(東芝社製/1台)

■MRI検査部門 
 1.5テスラMRI装置(GE社製/1台)
 3テスラMRI装置(GE社製/1台、日立社製/1台))
 光トポグラフィ装置(島津社製/1台)

■核医学検査部門 
 ガンマカメラ装置(東芝社製/1台)
 SPECT-CT装置(シーメンス社製/1台)
 PET-CT装置(GE社製/2台)

■放射線治療部門 
 リニアック治療装置(バリアン社製/2台、ACCURAY社製/1台)
 アフターローディング式治療装置(千代田テクノル社製/1台)
 ヨード125密封小線源永久挿入前立腺癌治療システム/1式)

■歯科検査部門 
 デンタル撮影装置(朝日レントゲン/3台、モリタ/2台、ヨシダ/2台)
 パノラマ撮影装置(朝日レントゲン/1台、モリタ/1台)
 セファロ撮影装置(モリタ/1台)
 頭部X線撮影装置(島津、オートシステム/1式)
 頭部撮影用CT装置(モリタ/1台)

スタッフ紹介

トピックス

単純撮影

■X線写真とは

X線とは、1895年にレントゲンが発見した電離放射線の一種です。
X線が人体を通過するとき、その成分によって通過するときに失うエネルギーに差が出ます。
この差を感光度の違いを写真にして画像を構成します。また、人体を通過したX線の強弱をフィルムではなく蛍光像に変えて、モニタ上で観察する検査です。

■デジタルラジオグラフィーとは

I.I(イメージ・インテンシファイア)、I.P(イメージング・プレート)、F.P.D(フラット・パネル・ディデクタ)、などの変換器を用いて、X線のエネルギー量をデジタル化した電気信号として取り出し、画像化する方法である。
イメージングプレートを用いて撮影した場合、イメージングプレートがX線のエネルギーを貯えます。これにレーザー光をあてると、X線のエネルギー量に比例して蛍光します。この蛍光をコンピューターでデジタル信号に変換してフィルムやモニタに画像を構成します。


■二重造影法とは

咽頭・食道・胃・十二指腸・小腸・大腸などにバリウムなどの造影剤を飲用/注入した後、発泡剤や空気の注入により粘膜上の造影剤の薄い層を作って観察します。

■血管造影とは

動脈・静脈に細い管を通して造影剤を注入し、血管の形態を観察します。
DSA(デジタルサブトラクション血管撮影)は、血管造影検査はアナログーデジタル変換器を用いて行います。血管造影前の画像をあらかじめ撮影し、その後に血管撮影造影後の画像を撮影します。コンピューターによって血管造影後の画像から血管造影前の部分だけを取り除く(=減算=サブトラクション)ことで、血管の画像だけを得ることができます。

【当院の血管撮影装置】
心血管造影撮影装置:Infinix Celeve-I INFX-8000V(東芝)
多目的X線撮影装置:Allura Xper FD20+20 Biplane(Philips)

CT

■CTとは  
X線を多方向から照射し、人体を通ったX線を検出器で受信した後、そのデータをデジタル化してコンピューターで処理することで人体の断面の画像を構成します。

■MDCT(multidetector-row CT)とは
 
multidetector-rowは“多列検出器”の意味で、検出器の集合が横方向だけでなく体軸方向にも3次元的に拡張されたことを指します。複数の“スライス”が同時撮影されるという特徴から「マルチスライスCT(multislice CT)」とも呼ばれます。

■MDCTの特徴
 
従来のCTに比べ広範囲を圧倒的な短時間で撮影することができます。
薄いスライスでのデータを取得することができ、従来よりも高精細な3次元画像を作成できます。

■より有効な活用のために
 
フィルムレスなネットワークシステムを利用することで1mmの厚さで取得したCT画像データをそのまま病院内に展開します。これにより従来のフィルムを用いたシステムより多くの情報を医師が共有し、より精密な診断に利用することができます。従来の血管造影検査やX線透視検査よりも安全かつ苦痛の少ない新しい検査への応用が研究されています。
 
【当院のCT装置 】
320列MDCT装置:Aquilion One(東芝)
16列MDCT装置:Aquilion(東芝)

MRI

■MRIとは

MRIは放射線を使わない非侵襲的検査で強い磁石と電波を使った検査です。
高磁場の筒の中で体の中の水素原子に特定周波数の電波を照射し、核磁気共鳴現象をとらえ画像化する検査です。

【当院のMRI装置 】
1.5テスラMRI装置:Signa Explorer(GE) 
3テスラMRI装置:Signa MR750 3T(GE)
3テスラMRI装置:TRILLIUM OVAL(日立) 


      

核医学検査

■核医学検査とは

放射線を放出する放射性同位元素と、特定の臓器や組織に親和性する薬剤とを吸着(標識)させて、静脈注射、飲用、吸入などで体内に投与します。この放射性物質から体外に放出される放射線を専用のカメラで取り込み、画像化する検査です。微量の放射線を用いますが特に身体への影響はありません。またこの検査は臓器や血流の機能評価を得意とするため機能的診断に非常に有用です。

【当院の核医学装置】
ガンマカメラ装置:E.CAM(東芝)
SPECT-CT装置:Symbia T16(シーメンス)
PET-CT装置:Discovery710(GE)

放射線治療

■放射線治療とは・・・
 
 放射線は手術、抗がん剤とともにがんの治療の中で重要な役割を果たしています。放射線は手術と同じく、がんとその周辺のみを治療する局所治療です。手術と異なるところは、臓器を摘出する必要がなく、臓器を温存することを目指しており、そのため治療の前と同じような生活をすることが可能な治療手段であることです。

 放射線が、がん治療の手段として使われはじめてからおおよそ100年がたちますが、その間に放射線治療機器、放射線生物学やコンピューターが発達し、放射線治療は急速に進歩してきました。がん組織に多くの放射線量を照射し、周囲の正常組織にはできるだけ少ない量の放射線を照射することで、がんを治せる可能性が高めつつ、副作用の少ない放射線治療を行うことを目指しています。

【当院の放射線治療装置】
◆外部放射線治療装置:高エネルギー直線加速装置 TrueBeam(VARIAN)
◆外部放射線治療装置:高エネルギー直線加速装置 Radixact (ACCURAY)
◆外部放射線治療装置:高エネルギー直線加速装置 NovalisTx(VARIAN and BrainLAB)
◆外部放射線治療装置:位置決め用CT装置 Optima CT580W(General Electronic Medical Systems; GE)
◆密封小線源治療装置:遠隔式アフターローディングシステム MicroSelectron HDR V2(Nucletron)
◆密封小線源治療装置:治療計画システム Oncentra Brachy(Nucletron)
◆密封小線源治療装置:前立腺I-125永久留置治療計画システム VariSeed (VARIAN)