診療科等のご案内

中央診療棟施設等

地域脳神経外科診療部

診療紹介

海部地域は徳島県の中でも医療過疎地域で県中央部に比べての医療格差が著しく、同地域は過去、急性期脳卒中を専門的に診療できる医療機関が無かったことから海部郡内で発症した脳卒中患者は症状の重篤性に関わらず県中央部までの搬送を余儀なくされていました。現在、急性期脳梗塞に対して発症後4.5時間以内であればt-PA静脈内投与が標準的治療であり、これにより症状の進行の予防や改善が科学的に立証されています。しかしながら海部地域では専門医の不在のために県中央部への搬送に時間が要することからこの治療を行うことが困難でした。
地域脳神経外科診療部が開設されたことで、海部病院では1週間に1回の外来診療が、毎日の診療になりました。これにより、脳卒中患者をはじめ脳神経外科疾患を24時間受け入れるだけでなく、リハビリなどの機能回復目的で慢性期患者の受け入れも今まで以上に可能になり、地域に根差した診療が行えるものと考えています。

◆診療体制◆

特任准教授、特任講師の計2名が専属の医師で構成されています。そのほかに診療応援として大学院生2名の協力で外来を行っています。


◆診療方針◆

① 急性期脳梗塞患者に対してのt-PA治療
現在、発症後4.5時間以内であれば急性期脳梗塞に対してt-PAの静脈内投与は世界的に標準的治療になっている。海部病院内での検査・画像診断・病棟管理の整備を行い県中央部の基幹病院と同様のt-PA治療が行えるようにする。

② 急性期重症患者のトリアージ
急性期脳卒中、頭部外傷に関して院内医師と協力してトリアージを行い、クモ膜下出血のような手術難易度の高い外科的治療が必要な患者のみ県中央部基幹病院へ搬送する。すなわち海部病院で治療可能な患者と急性期外科的治療が必要な患者を判断する。これにより救急隊の海部郡外搬送の頻度が減少し救急隊の負担軽減、さらには患者やその家族の負担軽減につながることが予想される。

③ 脳神経手術の実施
海部郡内には高齢者が多く居住していることから他地域に比べて慢性硬膜下血腫の発生頻度が高い。手術は局所麻酔下で行えることから手術器具を整備して簡単な脳神経手術を行えるようにする。

④ 慢性期病棟の充実
海部郡内には慢性期脳卒中患者のリハビリを行える施設が十分でない。このために居住地区を離れて県中央部で長期入院を余儀なくされる場合があり患者家族の負担が大きくなっている。この問題の解消のために海部病院のリハビリテーション部門の充実を図り、郡内介護施設・医療機関と協力して慢性期患者の環境改善を行う。

⑤ 郡内医療機関や院内医療情報ネットワークのIT化
現場で働く医師の負担軽減のために海部病院内ネットワークを構築する。そして海部病院と県中央部基幹病院との遠隔医療ネットワークを整備・構築する。またさらには、海部病院を県南部の拠点病院として周辺の診療所、医院、病院とネットワークを構築してこれにより医療過疎地区でも正確で適切な診断と治療に貢献できるようにする。

スタッフ紹介

  • 特任准教授 兼松 康久
  • 経  歴:

    1997年 3月 徳島大学医学部医学科卒業
    1997年 6月 徳島大学医学部附属病院研修医(脳神経外科)
    1997年10月 健康保険鳴門病院他関連病院勤務(脳神経外科)
    2002年10月 徳島大学医学部附属病院医員(脳神経外科)
    2003年 4月 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部助手(情報伝達薬理学)
    2007年 4月 アメリカ合衆国カリフォルニア大学サンフランシスコ校客員助教(脳血管研究センター)
    2009年10月 徳島大学附属病院助教(脳神経外科)
    2013年 4月 四国こどもとおとなの医療センター勤務(脳神経外科)
    2015年10月 徳島大学附属病院 地域脳神経外科診療部 特任准教授

  • 専門分野:

    脳卒中の外科、脳血管内治療

  • 特任講師 岡 博文
  • 経  歴:

    1983年 徳島大学医学部

     

  • 専門分野:

    脳神経外科全般